医学部入試の過熱 私立医学部の偏差値が驚異的に上昇した理由

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昔の私立大学医学部の学生と言えば、

さして

優秀でも無いのに
親の財力やコネで入学しているという
一般的なイメージがかつてはあった。
現在では、2500人程度定員のところに
110000人程度受験生が詰め寄せる。
最近はこのひと昔前のイメージが
当てはまらなくなったと
河本敏浩
2017-11-16


この著者は記しています。

ではこの本を参考に最近の私立医学部の難度
を考えていきます。

私立医学部の偏差値推移

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見にくいですが
1987〜2015年までの私立医学部の偏差値の推移
本書からの抜粋です。
これを見ると明かに驚異的な上昇です。
下の方に参考として
早慶の理工の偏差値も載せてありますが
上昇変化はありますが驚異レベルでは
ありません。
本書では

私立医学部学生=勉強のできないお金持ちの子弟ではない

イメージは
1970年代の医学部新設に沸いた頃に
作られたのではないかと。
(補足:戦後の人口増に伴う医療需要の増大に対応する為
1970年代の10年間で16大学設立)
1970年代に一気に多くの大学が誕生したため
社会的評価は医師の粗製濫造という
批判もあるぐらい
大学入試における偏差値も現在とは
全く異なる様相を呈していた。
現在は国立は相変わらず難関だが
私立大学もそれに追随するほど
難化し、その勢いは今なお止まることが
無いと。
1970〜1980年代

新設医学部の設立によって医師数が激増。

1985年における医療法人に関する法律の改正。

「1人医師の医療法人」が認可される
この二つのことから

小規模クリニックが爆発的に増える

「一人医師医療法人数」
1986年 179
1991年 1126
2015年 41659
このことにより
医療の大衆化政策は企図通り
社会に定着する
現在、
私立医学部を目指す受験生の親は
医療法人の理事長・院長である場合が多く
その理事長・院長の数からして
4万人を超えている(歯科を含む)

医療法人としての資産を子息に引き継ぐ

この有形、無形(地域での信頼など)の資産を
子供に引き継がせたいと
その息子・娘が私立医学部に殺到
しているのである。
と著者は記しています。

医師の質の向上

1970年代の粗造濫造と言われる
年代に私立医学部に
入学された医師でも
立派に活躍されてる先生もたくさんいます。
医学科受験が難関と言えども
所詮、通過儀礼に過ぎないんだと
このことからもよくわかります。
それゆえにこの30年の間で
驚異的な偏差値の伸びを示した
のでしょう。

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