仕事・人間関係の悩みの正体『反応しない練習』草薙龍瞬著

反応しない練習反応しない練習
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他人の一言がとても重要なことに

思えて

緊張してしまって過剰に反応してしまう

ことはありませんか?

会社の上司、夫、妻、子供など

切っても切りせない

自分以外の人間の言葉や態度に

反応しすぎて

疲れてしまう…

そんな悩みを持つ人のために

著者は

ブッタ(仏教の祖)の教えを説きながら

そんな人の心が軽くなる術を

私たちに教えてくれているので

紹介します。

仕事・人間関係の悩みの「正体」

仏教の世界では

悩み・苦しみの原因は「執着」にあると

よく言われています。

執着とは“手放せない心“であり

どうしてもしがみついてしまう

こだわってしまう、

怒りや、後悔や、欲望といった

ものです。

人はなぜ、

悩み、執着を手放せないのでしょうか?

なぜ、さまざまな問題を抱えてしまうのか?

それは

“心の反応“であると著者は言っています。

イヤなことがあれば、

つい腹を立ててしまう。

思う通りにならなければ

焦ってしまう。

他人の目を気にして

「何が悪いことをしてしまったかも」

と疑ったり不安になったりしてしまう。

“できる人“と言われたければ

“一つ聞けば10を悟らなければならない」と

思って過剰に反応したりして疲れてしまう。

それでも相手に答えられてない時

落胆してしまう。

怒ってしまう。

私たちは、とにかく他人に「反応」して

いるのです。

この「反応」が悩みの原因です。

ムダに反応しないためにはどうすれば良いか

人は悩みに対して

「闘おう」とします。

それゆえに不愉快な相手には

敏感に反応して

なんとか変えて見せよう

打ち勝ってみようとします。

しかし、「闘って勝てる」ことは

人生ではまずないと

著者は言っています。

そこでブッタはもっと

合理的な考え方が必要だと

言っています。

それが「ムダに反応しない」と

いうことなのです。

ではどうやったら

それができるのでしょうか?

心の状態を“ラベリング“する

他人に過剰に反応してしまうのは

自分自身を見つめることが

少し疎かになっている状態なのかも

しれません。

著者は自分の気持ちに

“ラベルを貼る“ことを勧めています。

今、自分の気持ちはどんな状態なのか

意識するということです。

「疲れてるかなあ」=「疲れている」

「イライラしてる」「考えがまとまらない」など

客観的に自分の気持ちを

言葉で表現して確認する作業を

習慣づけます。

言葉で確認すると

「反応」から抜け出せて

心は落ち着いていきます。

“なんとなく嫌な感じがする“という

状態で放っておくと

いつまでもどうでもいいことに

「反応」してしまうのです。

カラダの感覚を意識する

普段、自分の体がどう動いているか

なんて

意識したことは少ないかと思います。

いちいち、

「今、肺に空気が入っていきました」

みたいなことを心に思うことは

ほとんどありません。

そんなことより、

「なぜ、あの人はこんなことを言ったのか」

「もし、これがうまくいかなければ

 どうしたらいいのか」

みたいなことばかりに

気がとられています。

著者は

目を閉じて、自分の手の動きや

足の動きを暗闇の中で

動いている感覚を意識してみることを

勧めています。

自分のカラダの感覚を意識すると

いうことです。

呼吸しながら

「お腹が膨れている、縮んでいる」

「鼻先を出入りする空気の感覚」を

感じとるようにするということです。

言葉で確認したり

感覚を意識するというのは

ブッタのいうところの

「瞑想」「マインド・フルネス」と

呼ばれるものです。

心の状態をよくみること、

意識することで

ムダな反応が止まると言っています。

自分の心とカラダに集中すると

外からの刺激(言葉、行動)に

反応しにくくなる

ということでしょう。

貪欲、怒り、妄想の三つに分類

貪欲

過剰な欲求に駆られた状態。

“求めすぎ“ “期待しすぎ“ということです。

焦りや、人間関係をめぐる不満は

たいていが「求めすぎる心」から

きています。

この貪欲に支配されていると

自分の相手も必ず不幸にします。

著者は次のような言葉を引用しています。

貪欲に駆られて求めすぎる人間は

本来力のなかった煩悩に負けて

さまざまな苦悩を背負い込む。

あたかも自ら打ち破った舟の穴から

水が浸水してくるように

スッタニバータ<欲望>の節

自分の煩悩(貪欲)の強さで

自分が乗っている舟に穴を開けて

沈んでいく…

怖いです。

怒り

イライラしている、機嫌が悪い

ストレスを感じている。

「これは怒りの状態」と

理解しなければなりません。

“求める心“に潜在的に付属しているのが

この「怒り」なのです。

怒りがはっきりせず小さいうちに

「私は怒ってます」と自分で

理解するようにします。

「よくわからないけどなんか不満」と

いう気持ちのまま放置するのではなく

「腹立つわー」としっかり自覚しましょう。

そうすることで怒りを

“洗い流す“と求めてすぎてしまう

心を鎮めることができるのです。

妄想

想像したり、考えたり、思い出したり

アタマの中でぼんやりと

何かを考えている状態で

「あれこれとつい余計なことを

 考えてしまう」という

集中力に欠けた状態です。

妄想は時に楽しいものですが

不意に不安に駆られるのも

「妄想」からということも

あります。

「妄想」はしている最中は現実との

区別がつかないのですが

後になれば気づきます。

「妄想」なのか「視覚」なのかを

はっきり意識することが

大切なのです。

そのためにも先に記した

「ラベリング」や「体の感覚を意識する」が

必要になります。

悩みから抜け出せない理由

それは、

「自分の心が見えないから」です。

心が「モヤモヤ」していても

自分の心を客観的に見れないと

その霧は晴れません。

ブッタは

「貪欲」「怒り」「妄想」のどれかに

陥っていることが

ほとんどだと言っています。

自分を観察し

どれに当てはまるのか知って

この「三大煩悩」「三毒」を

戒めるのではなく

理解する(知る)ことが必要で

「ある」ものを「ある」とだけ

ありのまま見るだけにして

動揺したりせず

何も考えない、

じっと見つめているだけとします。

そんなクリアな心で

自分や相手や世界を理解するという

“正しい理解“によって

人間は苦悩から自由になれるという

ことです。

これは宗教ではなく

“合理的な考え方“と著者は

考えています。

人は真実でない現実をみて

苦悩しているだけなのだと

言いたいのですね。

反応しない練習
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