【景気】インフレ デフレと給料の関係 スタグフレーション『お金の学校』池上彰著

お金の学校池上彰
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今が“デフレ状態“なのか

少しは“インフレ状態“なのか

感じるのは一般の人たちには

分かりずらいと

私は思います。

本書の著者は

身近な物の値段や給料の昇給などで

私たちも身近に景気を知ることが

できるということを

示唆しているので

一部紹介します。

インフレの場合の給料の考え方

インフレになると物の値段が上がります。

例えば、牛乳を買おうと思って

スーパーに行ったら150円だった牛乳が

300円になっていたら

どうしましょう?

めっちゃ高いけど、

毎朝牛乳を飲まないと

落ち着かない子供のような

習慣のある私は

仕方なく買うことにします。

しかし、いつも2本買うところ

1本しか買わないことにします。

しかし、牛乳だけではなく

全ての物の値段が上がるので

給料が今まで通りの金額なら

生活していけません。

そして、

「物の値段」が上がるということは

当然、牛乳屋さんは今までの倍は

儲かっているので

牛乳屋さんの社員に支払われる

給料もあげなくては

文句が出てくるでしょう。

そうして、給料が順調に上がれば

例え300円の牛乳でも

150円の時のように2本買えるように

なるでしょう。

スタグフレーションとは

ところが給料より先に牛乳の値段が

上がるので

しばらくは手元が少ない状態で

高い牛乳を買わなくては

なりません。

そして、時間差でも給料が上がれば

良いのですが

これがなかなか給料に反映しない場合が

あります。

長い不況などの場合、企業自体が

衰弱していて少々の利益では

社員の給料をあげることができない

現状があります。

企業を回復しつつ、

社員の給料もあげて生活の質を

向上させなければ

ならないからです。

物の値段が上がり景気がよくなった

ようなのに

実際は給料などのincomeが

上がらないことを

“スタグフレーション“

(stagnation(停滞)と

 infiation(インフレ)の合成語

と言われたりします。

物の値段が上がり、

給料は上がらないこれは

最悪感MAXの現象と言えます。

では、給料が上がれば良いのか?

額面上給料がどんどん上がっても

インフレ率(物の値段の上がり率)が

それを上回っていれば

実質的には、

給料は目減りしていることに

なっていということなので

額面上の給料が上がったからといって

実は得していると喜んでは

いられないこともあります。

物の値段(価値)が上がることは

企業にとっては

景気回復の兆しと言っても良いのですが

それがうまく社員たちに還元されなければ

デフレ状態(物の値段が安い)の方が

暮らしやすいと言えるのです。

デフレの場合の給料の考え方

逆にデフレになると

300円の牛乳が150円、100円と

値下がりして

今まで同じ金額で1本しか買えなかった

牛乳が2本、3本と買えるように

なるといういうことです。

そうなると、牛乳屋さんは儲けが

減ります。

当然、社員の給料を減らし

減った利益を補填しようとします。

ただ、

基本給料が上がる方は

文句が出にくいですが

企業が社員の給料を下げるのは

労働者の反発は必至。

なので、

デフレの影響で

業績が思わしくなくても

社員の給料を下げることは

なかなか難しいのです。

なので、デフレの場合は

給料は上がらなくて、

現状維持であっても

実は企業側は損して

社員は得しているいうことに

なるのです。

リストラもなかなか難しい

このような状態で企業ができることと

言えば

“リストラ“することなのですが

それも

法的に守られた正社員や年金受給者は

リストラするのも難しく

デフレ下では、企業は

不利な立場になります。

給料について

以前は定期昇給は年功序列で

毎年上がっていっていました。

春闘「ベア(ベースアップ)闘争」

定期昇格は四月に実施されるので

労働組合は

それに合わせて、基本給そのものの

ベースアップを目指して

企業と交渉します。

この時、

インフレの場合は物の値段に

合わせて給料も増えなければ

生活が苦しくなるので

労働組合が企業に交渉します。

しかし、

最近ではデフレが続いているので

同じ額面の給料を出すのに

企業も必死なので

ベースアップも定期昇格も

できない状態が続いています。

更にデフレが進んだ場合

それでも給料が下がらなければ

実質は給料が上がったと

同じになります。

昔の「春闘」「ベア」などの闘争は

景気に関わらず毎年上がっていく

交渉がなされ、

「給料を〇〇円上げました」

なんてことが企業にも

良いイメージを与えるきっかけの

一つになっていたのですが…

なので

デフレ下では給料が現状維持なら

給料は上がったも

同然でなのにも関わらず

世間や受給者には反感を買う

イメージとなってしまいます。

まとめます

普通のインフレ(ハイパーでない)下で

有利なのは

会社員でもフリーランスの個人でもなく

やはり「企業」であると

いうことになります。

逆にデフレになると

会社員たちは

なんだかんだ言いながらでも

少ない給料からやりくりして

なんとか暮らせても

「企業」の体力は脆弱していくのです。

池上彰
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