【感想】正しさをゴリ押しする人 ネット空間の歪んだ正義感 榎本博明著

正しさをゴリ押しする人正しさをゴリ押しする人
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ネット空間 特にS N Sなどは誰でもが

意見を自由闊達に出し合える空間で

相手は目に見えず、声も聞こえず

わずかな情報だけを頼りに相手を

想像して話していく。

相手がわからないだけに勝手に相手を

自分の都合の良い人物像を作り

そこへ一方的に自己主張していく。

自由闊達のネット空間の弊害

対面と違い相手の反応に臨場感がない

対面だと自分の言ったことで

相手がどんな反応を示すか

否が応でも確認しなければならない。

それが嫌で言いたいことが

ハッキリ言えず、黙り込んでしまうか

当たり障りのないことしか言わない

ようになる。

それではストレスがたまる。

ネット空間では

相手の存在感が希薄なため

相手の立場や気持ちはお構いなく

つい一方的な自己主張をしてしまい

やすいのです。

ネット世界の歪んだ正義感

ネット空間での幻想的万能感と自己誇大感

ネット空間ではあれが不特定多数のものに

影響を与える存在になれる気がするのである

ゆえに幻想的万能感や自己誇大感に

浸り、自分の言うことは正しくて正義だと

思い込んでしまう。

今までなら公に権威のある者や有名人に

ものを申せるのは、専門家やマスコミ関係

に限られていたが

今では、誰でもその大きな権力や財力を

追い込むことができる。

それを正義と勘違いさせてしまうのが

今のネット社会なのです。

確かに法で裁かれないような

倫理的に許されない行為を

権力や財力にものを言わせて

やりたい放題をする政治家や官僚

実業家などに対する義憤から

そうして人物を叩くような書き込みを

するのは、非難すべきことでは

なくマスメディアの役割でもある

しかし、大抵は義憤を覚えたからでは

なく個人的な恨みや妬みによる中傷や

言いがかりであり

不快な気分の腹いせに制裁目的での

書き込みは歪んだ正義感なのです。

この歪んだ正義感は人権侵害などとは

つゆとも思わず

自分は正しいことをしていると

信じ込んでいる。

正義感に酔っていると

著者は言っています。

匿名性が一方的な正義感を振りかざしにつながる

相手が目の前にいないから臨場感がない

ことと匿名性が保たれることが

一方的な正義感を振りかさす

ことにつながる。

万が一、自分の視野が狭かってり

情報不足だったりして、判断が間違っており

勘違いの批判だったとしても

自分がだれだかつかまれないため

気まずさを懸念することもないし

責任を追及されたりすることもない

ため、感情に任せて一方的な正義感を

振りかざしやすい

正しさをゴリ押しする人 榎下博明著

 自分は安全なところにいて反撃を避け

攻撃を繰り返す。

匿名だと残虐さが増すのは想像に難くない。

歪んだ正義感のお手本はマスメディア

かつては新聞などの報道も事実を淡々と

述べていたのに

最近では、人の感情部分を刺激するような

報道が多い。

そのことによって感情的に煽られ

極端な見方に誘導されこれが

歪んだ正義感を生む。

本当なら隠されコントロールすべき

感情も露出させて、視聴者から物事を冷静に

判断する心の習慣を奪っている。

思うようにならない日常に苛立ちを感じ

ストレスを溜め込んでいる一般大衆に

鬱憤晴らしの場を与えているといった

役割があるのはわかる

正しさをゴリ押しする人 榎本博明著

しかしこのことが一方的な正義感を振りかざす

感情を生み出している。

まとめ

コミュニケーションの相手を

可視化していないネット空間では

誰もが自分が万能でありかのような

錯覚を起こしてしまう。

相手を一方的な希薄な情報で

勝手に設定してそれに向かって

まるで「水戸黄門」にでもなったかのような

書き込みをしてしまう。

歪んだ正義感は匿名という安全な

場所から振りかざされる。

これらを煽ったり誘導したりするのは

従来より影響力を行使していた

マスメディアなのです。

今回引用参考にした本

正しさをゴリ押しする人
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