コール市場 リーマン・ショックから読み解く『池上彰のお金の学校』

お金の学校池上彰
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リーマンブラザーズというアメリカの

金融機関が破綻して

しばらく経ちましたが

大きいとはいえ

一銀行が潰れただけで

ここまで世界不況となってしまったのは

なぜなのかそのことが本書に

書かれているにで紹介したいと

思います。

なぜ銀行が潰れると不況に突入するのか

2008年9月、アメリカの巨大投資銀行

リーマンブラザーズが破綻しました。

これを受けて

世界的に金融危機となりました。

「リーマンショック」と言われる由縁です。

例えば、製造業などでは破綻しても

ライバル企業がそのお客さんを

吸い取り、売り上げが上がったり

するので

全体が破綻することはないのですが

金融業界は違います。

それはなぜでしょうか?

お金の流れが悪くなる

銀行が一つ破綻すると

もしかすると

他の銀行も破綻するのでは

ないかと考えるからです。

すると、銀行同士の貸し借りが

消極的になります。

そして、

社会にお金が回らなくなって

不況になっていくのです。

銀行同士でお金を貸し借りするコール市場

銀行同士が貸し借りしているのは

不思議なことです。

なぜなら、銀行にはお金がたっぷり

あるので

銀行以外の企業や個人に貸すこと

ばかりかと思っていたから…

でも、実際は

銀行同士というのは

普段から頻繁にお金の貸し借りを

しているのです。

私たちが銀行に預けているお金を

いろんな人に貸し出しでいるので

銀行には実は手持ちの現金はそれほど

多くありません。

確かに、1000万以上の現金を

おろしたいと銀行に行っても

事前に連絡を入れておかないと

お金が用意できないと

言われたことがありました。

著者はむしろ手持ちのお金を

必要以上に多く持っている銀行は

うまく運用できてないと

判断され良い銀行とは言えないと

本書で指摘しています。

銀行は優良な企業にお金を貸し出し

その利息を利益にするのですが

突然

「急に現金が5億必要になった

 明日までに用立てて欲しい」と

言われても手元にないことが

あります。

このような場合、複数の銀行に

「お〜い、お金を貸してくれ」と

呼び(CALL)かけます。

こうした金融機関同士がお金を

貸し借りするのを

コール市場」と言います。

金融機関はお互い信用がありますから

無担保で

多額のお金を融通し合うのです。

コール市場といっても電話で

やりとりするのではなく

パソコン上で利息の交渉を

します。

「1億円を金利何%で借りたい」

「1億円を金利何%で貸したい」

借りたい側、貸す側で自分たちが

得をするように期限ギリギリまで

交渉します。

しかし、

期限が迫り切羽詰まると

ある程度妥協しあって

取引が成立します。

貸す方も貸さないと全く

金利が入ってこないので

あまり粘れないということです。

無担保が仇になる金融機関

こうやって銀行同士は

信用しあって一般に貸し出すなら

必ず抑える“担保“もとらず

お金の貸し借りをするので

リーマンブラザーズのように

銀行が破綻すると

「相手が金融機関だからといって

 うっかりお金を貸すと

 返ってこないかもしれない

 無担保だから、 

 もし潰れてらうちが丸損だ」

お互いを疑い始め

金利をいつもより高くし

リスクの回避を図ろうとします。

こうなると必要なところに

お金が届かなくなります。

一つの金融機関が破綻すると

それが世界的不況の引き金と

なっていくのです。

どう解決したら良いでしょう

こうやって金利が上がり

市場にお金が出回らなくなると

経済が冷え込んでしまします。

こんな時アメリカや日本の

中央銀行は

「お金が流れやすくなるように

 市場にたくさんお金が流通させる」

金融緩和をやっていきます。

金利は

需要と供給のバランスで決まるので

貸したい人と借りたい人の

この場合、貸したい人が少ないので

金利を下げたい場合

中央銀行が各銀行の国債を買い

各銀行の手元のお金を増やして

「こんなにも現金があっても仕方かない

 歌詞だそう」という気持ちに

なって来ることによって

お金の流れを作って

破綻による金融機関の影響を

回避させました。

買って買いまくったので

国債や社債などの書類が

日銀の地下にはぎっしり入っている

そうです。

(現在は電子化してます。)

池上彰
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