【感想】臆病者のための億万長者入門 橘 玲 インサイダーマーケットに手を出すな

橘 玲橘 玲
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完全に効率的な市場をオープンマーケット

少数の人間が重要な情報を独占している市場を
インサイダーマーケットとこの本では呼ばれて
います。
オープンマーケットでは情報はすぐに伝わり、
格安な株はたちまち買われ
割高な株はすぐ売られる。
誰も長期的に価値続けることはできない。
インサイダーマーケットでは
情報を持っているプロが必ず儲かり
なにも持っていない素人は
ぼったくられるだけだと
言っています。
インサイダーのイメージはあらかじめ
特定の人だけに
価格を漏らし他の知らない人は損して
特定のだけ儲かるあまり良くない
イメージなのです。
為替市場ではインサイダーマーケットでは
素人は損をして
オープンマーケットではそもそも確率論なので
素人もプロの関係ないと
本書では言っています。
投資は
私のような素人では
長期のインデックス運用がとりあえず
安全で貯金代わりにもなりそう。
では不動産ではどうでしょう。
まとまったお金を全て株式や債券や外貨預金
ではリスク回避ができないとよく
聞きますが
不動産は土地や建物など
物で資産を残すこと。
不動産市場はどうなのでしょう?

株式市場と不動産市場の比較

①株式は市場で取引されるが、
不動産は顧客との交渉できまる
②株価市場では時価が瞬時に公開されるが
不動産取引では売り手の希望価格しかわからない
③株式取引では特定の投資家を
優先することはないが
不動産は顧客を差別するのが当たり前。
④株式市場では投資家にすべての情報を
公開しているが
不動産取引では最低限の情報しか教えてくれない
⑤株式取引の手数料は自由化で下がったが
不動産仲介手数料は未だ割高

これらを踏まえて不動産取引は
インサイダーマーケットのようです。
ということは
素人の私が掘り出し物の
物件を探してだすのは難しいと言う
ことです。
まず、
インターネットで探してみようかと
思いきや
本書には、
インターネットに掲載されるような物件は
すでに
良い物件(割安で収益も上がりそうな)を
不動産屋さんが
特定の不動産投資家に
情報をあたえ即断即決で買ってもらった後の
良くない残り物のような
物件しかないと言う。
インサイダーマーケットでは情報の差が
損得を決める重大要素のようです。
客を選び、情報を与え格差で
即決させる。
これでは
不動産投資はちょっと片手間に
資産を増やすってことは
出来ないようです。
仮に手に入れた不動産や
親からの不動産資産を管理するのも
大変なことです。

「家賃保証」という空約束

不動産の管理を不動産会社に頼む時
この「家賃保証」というのは魅力的だ。
いくら不動産を手に入れても
そこからお金を生み出す必要がある。
しかも必ず。
なので空室があり家賃が入らなければ
買った資金や物件の維持費(修繕や固定資産税など)
管理費(家賃の10〜20%)
がペイされない。
負債になってしまう。
故に
「家賃保証」はその心配がないので
良いようですがこれは家賃を下げて
賄うことが多くこれでは
本当の意味での
「家賃保証」にはならない。
しかし、家賃を下げてはダメというのは
言えなくはないが
言いにくい。
それは、この不動産管理会社が
入居者を紹介してくれたりしているからだ。
結局は損が込んできて
叩き売りのように手放す羽目になる
こともあると本書では
言っています。
不動産を買うというのは
不動産会社の人でも経験を積んだ人で
ないとなかなか物件が買えず
賃貸を選ぶ人が多い。
このインサイダーの世界に素人はそう簡単に
踏み入ってはならないのだ。
橘 玲
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