脂肪にもなる糖質だけでは駄目なのか?『「代謝」がわかれば身体がわかる』大平万里著

代謝「代謝」がわかれば身体もかわる
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コレステロールや中性脂肪が高い場合

実は、油っぽいものばかりを

食べているからではなく

「糖質」を過剰にとっている

ために増えているのだと

いうことを本書を読んで理解できた。

では、「糖質」をとることによって

“脂肪“ができるなら

やはり「糖質」を取りながら

“脂肪“も食事からとればやはり

過剰になるので“脂肪“分の多いものは

控えなくてはならないのでは

と考えてしまいますが

本書では

「そうはいかない」と記しています。

どうゆうことなのでしょうか?

糖質だけでは駄目な理由

「糖質」は多めにあると有害な化合物である

まず、1番目の理由に著者が挙げたのは

糖質、特に“グルコース“(ブドウ糖)は

エネルギーとして重要である反面、

アセトアルデヒドの仲間で

これは、お酒を飲んだ時の

いわゆる、“二日酔い“の原因物質であると

著者は説明しています。

そのようにアセトアルデヒドは有害なので

その仲間のグルコースも

たくさん取りすぎると害になると

いうことだ。

お酒も“お米“や“麦““果実“から

できているので

仲間なのは頷けます。

「糖質」を取りすぎて

糖尿病になるというのもよく聞きますが

まさしく、このグルコースや

アセトアルデヒドが酵素の作用

関係なしで制御されず

勝手にタンパク質や脂質と反応して

変性を起こさせるのだ。

タンパク質や脂質膜(細胞膜)などで

形成されている生体は

グルコースやアセトアルデヒドによって

それらが破壊されるリスクに

晒されることになる。

糖尿病の三大合併症として

神経障害、網膜症による失明、

動脈硬化などがありますが

これは「糖質」による

タンパク質や脂質の変性の成れの果て

だと本書では書かれています。

ゆえに、いくら

糖質から脂質ができるといっても

糖質だけで身体の栄養を賄うのは

危険極まりないのです。

食事からでないと得られない脂肪酸がある

著者がいう2番目の理由は

身体では合成されない「脂肪酸」がある

ということなのだ。

これは糖質からもチェンジできないし

なければ身体に不調をきたすことに

なる。

これらを不飽和脂肪酸という。

これはよく聞く

DHAやオレイン酸、α−リノレン酸などが

それになります。

糖尿病の場合上昇するHb A1c

このHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値を

健康診断の時に測定することが

あるが

糖尿病の場合、上昇するのだ。

それは、過剰なグルコースのために

変性したヘモグロビン

(ヘモグロビンも血球なのでタンパク質で

 できている)

を測定している。

血糖値だけではその時

たまたま甘いものを食べたから

上昇したのか糖尿なのかわからないが

HbA1cの場合はタンパク質がもう

変性してしまっている値を

測定するため

一〜二ヶ月ぐらい高値が続いていることが

示唆され

糖尿病の診断には有効な手掛かりに

なる。

感想

「代謝」は糖質に振り回されている感が

とてもあります。

いろんな栄養素が糖質によって

造られるようですが

その弊害もあるようです。

石器時代でマンモスを食べてた頃は

炭水化物(糖質)などほとんど

食べなかったでしょうが

マンモスも捕まえられなかったり

いなかったりしたら

死ぬしかなかった時代のことを

思うとお米をはじめとする

「糖質」を食べれれば安定して

生命が維持できたと思うと

あまり「糖質」を邪険にはできない

のですが

これが発展しすぎて

“過剰“となるとこれが今度は

生命を脅かすものとなるとは

皮肉なものです。

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