踏みつけられる人と大事にされる人の違い『GIVE &TAKE』アダム・グラント著

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人に貢献的でそのことを

喜びとして、人に奉仕できる人を

本書では「ギバー」と呼び

最も成功しやすいキャラクターとして

取り上げられていますが

どんな「ギバー」でも成功するとは

限らないようです。

気遣いが報われ、成功する人と

人に利用されるだけ利用され

搾取される「ギバー」とは

どのような違いがあるのでしょうか。

本書では「ギバー」が気をつけないと

いけない陥りやすい項目を

あげています。

どのように振る舞えば成功する

「ギバー」になれるかを

紹介します。

人に利用されるだけのギバー

リリアン・バウアーは、

ハーバード大学卒で

名門コンサルティング会社の

優秀なマネージャーでした。

この会社を退職した後

ハーバード大学でMBAを取得すると

同じ会社から再び誘われました。

期待の新星としての評価は高く

予定よりかなり

早く昇進しそうだったのですが

その状況一変しました。

バウアーは昇進が見送られる原因は

顧客や同僚に「NO」と言えないことだと

指摘を受け、

そして、一年後もまだ、

昇進できませんでした。

踏みつけられるギバー

バウアーは人の役に立ちたいと言う

強い気持ちがあり

NPOの活動にも積極的で

低所得者の女性の支援も成功に

導いています。

コンサルティング会社では

何時間もかけて侵入社員の指導をし

同僚に専門的な

アドバイスをし、後輩が

ビジネススクールに留学するのを

後押ししたりしていました。

バウアーは言います。

「人の力になりたいのです。 

 自分の1時間をを使って、

 人の10時間を節約

 させることができるなら、

 あるいは、そうする以外で

 手に入らないチャンスを与えることが

 できるなら、

 十分、元は取れるし

 さらにもう1時間提供しても

 いいくらいです。」

と献身的な発言をしています。

バウアーは頭も良く有能で

やる気にもあふれていましたが

あまりにも人のことを考えすぎて

しまう傾向にありました。

そのため自分の評価や生産性は

危うい状態でした。

どんなことがあっても「NO」と

言わないと同僚に言われます。

勤務評定でもバウアーは

「自分のことを考えた方が良い」

と指摘を受け

コンサルティング会社のパートナー

(最高ランクの役職)において

必要な“押しの強さ“に欠けていると

判断されます。

周囲の人々の育成に時間を使いすぎ、

また、顧客に入れ込むあまり

その要望を満たそうとあらゆる

努力までしていました。

その結果、バウアーは

「顧客に悪いニュースを伝えたり

 顧客の議論の方向性を正さなければ

 ならなかったりする時に

 必要な“押しの強さがない“」と

思われて、バウアーは常に人に与える

「ギバー」であることが自身のキャリアの

障害となってしまったのです。

ギバーが最も昇進できなかった

これは「ギバー」(与える人)が

踏みにじられる事例です。

このことを踏まえて、

マネイジメント研究の教授が

数人でまとめた調査結果では

「与える行動」をコード化して

毎週の「与える行動」を1年間

記録して、

ギバー、テイカー、マッチャーを

見極め、

その人たちの各コンサルタントの

給与、成長の速度、昇進に関する

データを手に入れ報告した結果は

ギバーがこの三つの測定基準において

全てが最低でした。

これは、バウアーのパターンと

同じ結果となっています。

ギバーは人に与えることが

苦にならないどころか、

喜びと感じ、見返りがなくても

ストレスになることなく

他者に惜しみなく奉仕していく人であり

テイカーはもらい続ける人で

常に自分の利益になることを

基準で動いている人を本書では

指しますが

ここでは平等、正義を愛し

やってもらったら必ずお礼をするが

逆に蔑ろにされると

蔑ろし返すマッチャー(バランスの人)とが

ほぼ同じくらいのスコアとなりました。

気遣いが報われるギバー

では、大事にされ尊重されるギバーとは

どんな人なのでしょうか?

他の人にチャンスを作ってあげる人

ニューヨークの

デロイド・コンサルティング会社の

ジェーソン・ゲラーも

バウアーのように早々とパートナーに

昇進しようとしていました。

ゲラーは

新しい組織記憶を構築すると

他者からは何か聞きたいことが

あったり、

情報が必要となったりすると

ゲラーを頼るようになりました。

自分が調べなくてもゲラーに聞いた方が

手っ取り早く

いつも快く

頭の中か、

増えていくデータベースから

情報を分けてくれたからです。

コーネル大学を卒業し

デロイト社に勤め、

その途中、コロンビア大学で

MBAを取得したことで

ゲラーは恩師に感謝の気持ちを抱き

お返しをしたい考えたのですが

ゲラーが“マッチャー“なら

恩師自身へのお礼を考えたと

思いますが

バウアー同様“ギバー“である

ゲラーは

「恩送り」をしたいと考え、

「今度は私が他の人のために

 必死にチャンスを作ってあげる番だ」と

自分に出来ることなら何でもない

支援してあげよう申し出てます。

そして、ゲラーはデロイト社上

最も若いパートナーとしての一人に

なったのです。

ゲラーが自分の業績について

ためらいながら

「寛大であることが

 仕事でうまくいっている

 理由かもしれない」と

認める発言をしています。

成功するギバーとは

基本的には本書では

人に献身的な「ギバー」が成功すると

書かれているのですが

その中でも条件が必要のようです。

1、信用しすぎないこと

2、相手に共感しすぎないこと

3、臆病になりすぎないこと

が挙げられます。

バウアーは人と付き合う上で

このことに陥ってしまっていたようです。

これらの回避をすることで

ギバーはどのキャラクターよりも

成功しますし

これが回避できなければ

誰よりも成功できないギバーと

なってしまうのです。

 

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