実績を残せる人材を育てる方法『GIVE&TAKE』アダム・グラント著

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「スター」を育てるにはまず

人材の“発掘“から始まるイメージなのですが

本書では

その才能ある人材を見分けることが

できる心理学者について

書かれています。

これを参考に

高い実績が残せる

人材をとのように育成したら良いか

また、本書のテーマである

ギバー「与える人」

テイカー「受け取る人」

マッチャー「バランスを取る人」が

どのように関わるかも

紹介します。

「スター」を育てる確実な方法

1980年代の初め

ダブ・イーデンという心理学者が

イスラエル国防軍(IDF)のどの兵士が

成績優秀者になるかを

訓練の前に言い当てたという

研究成果の発表をしました。

イーデンは何を指標に将来、

優秀になる人材を

事前に察知できたのでしょう。

「ブルーマー」をさがせ!

「ブルーマー」とは

“才能を開花させる人“と本書では

紹介しています。

イーランが才能がある人を言い当てたのは

ある名高い研究から着想を

得ていました。

その研究とは、ハーバード大学の

心理学者ロバート・ローゼンタールが

サンフランシスコの小学校の

校長と協力して

のべ18クラスの

幼稚園から小学5年生までの生徒に

知能検査を受けさせました。

このテストの結果で

生徒の約20%が知力面で才能を

開花させることのできる生徒

「ブルーマー」であると発表し、

それを生徒たちに公表しました。

一年後、発表された時点では

その違いがわからなかった

「ブルーマー」たちは

やはり、知能面でのスコアが

他の生徒より高くなり、

それは学年が上がるにつれて

さらに他の生徒よりもスコアを

伸ばしていきました。

自己成就予言が働いた

この研究でイーライが得た着想とは

ローゼンタールらは

知能検査の結果で「ブルーマー」を見つけた

のではなく、

無作為に選び

「ブルーマーということにしておく生徒を

 選んでいた。」ということです。

この調査は、教師が潜在能力の高さを

「信じた」生徒がどうなるか、

それを突き止めるためのものだった

のです。

では、

「ブルーマー」だと言われた生徒は

クラスメイトより知能が高いわけでは

なかったにも関わらず

結局は、他の生徒よりも知能面で

スコアが高くなったのでしょうか?

それは、教師が「ブルーマー」の生徒の

可能性を信じていたために

「自己成就予言」という

他者から期待されると、

それに沿った行動をとって期待通りの

結果を実現できるといった

心理面の力が大きく働いたためだと

本書では示されています。

教師が生徒に

「伸び代がある」と信じていたので

その成長に大きく期待をよせたから

なのです。

教師は「ブルーマー」に温かく接し

意欲をそそる宿題を出して

授業ではよく当て、

より多くアドバイスをしてあげました。

つまり、成績の良くない生徒や

差別を受けているマイノリティグループの

生徒の成績と知能検査のスコアを

向上させるには

教師が生徒に対して期待を

抱くことがとりわけ重要だという

ことが証明されたということです。

イーライはこの事例から

ヒントを得て

“大人“ではどうなのか

イスラエル国防軍の訓練兵で

試してみたのです。

でたらめに「能力が高い」と

分類した訓練兵も他の訓練兵より

専門知識テストや武装操作の評価は

かなり成績が良かったのです。

これも訓練兵がミスをしても

小隊長はそれを能力が低いからだと

思わず、

学びの機会だと捉えたり

このような小隊長の協力的な態度が

訓練兵たちに自信と能力の向上が

促され、

より高い功績を残すことになった

ということです。

このように指導者や管理者が

同僚や部下の潜在能力を信じ、

取り扱うことによって

能力を伸ばすことができるのです。

テイカーにはそれができない!

本書は人間像を

「与える人」ギバー

「受け取る人」テイカー

「バランスを取る人」マッチャーと

いうカテゴリー分けをしていますが

人生において最も成功するのは

ギバーだと紹介しています。

(最も失敗するのもギバーらしい)

テイカーは

常に人から何かを与えられたい人

なので

無条件で人を信じることが

なかなかできません。

逆にやる気を示されたり

才能があるような人に対して

その人を保護し励ますというより

脅威に感じ支援したり

背中を押してあげるような

協力的なことはできません。

マッチャーは公平で正義感があり

正しく“ギバー &テイク“の精神なので

同僚や部下が高い潜在能力を示せば

それに相応しい協力をして対応します。

ただ、マッチャーはあくまでも

ギブ &テイクなので

相手が

高い潜在能力を示すまで待っている

ことがあります。

リスクを負ってまで

助けることはしません。

なので最初に才能の種を

見つけることができなければ

それと気づかれず

優れた人材を育てる機会を失って

しまう可能性があります。

かたや、ギバーときたら

可能性の片鱗が見え隠れするまで

待ったりしません。

全ての人の中に可能性を見出す

楽観的な解釈で

人は皆「大きな可能性を秘めている」

と見る時点で

ギバーは

リーダーやマネジャーやメンターの

役割を果たしているのです。

一見、お人好しで搾取されがちな

このような“ギバー“は

意外と人生で

一番成功できるカギを持っている

ということがこのことからも

言えるのです。

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