頭が良いのになぜ暴言を吐くのか『高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか』加藤俊徳著

高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか高学歴なのになのになぜ人と人とうまくうまくいかないのか
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不思議に思うのは

有名大学を出たであろうと

思われる社会的地位の高そうな

中高年の大人がなぜ、

暴言を吐き、世間を騒がせるので

しょうか?

このような態度が自分自身に

不利なことは承知できるだけの

知能を持ち合わせていると

思うのに…。

これには脳の発達の偏りが

あると本書では紹介しています。

脳は“番地“ごとに発達していく

“脳番地“とは同じような働きをする

脳細胞の集まりと

その脳細胞を支えている関連部位を

総称したもので

著者は脳全体では

120の番地に分かれており

その機能はその働きによって

機能別に分けられる。

代表的な8系統の“脳番地“

近年では、医療の進歩により

脳の成長過程を脳のMRIで追跡する

ことができるようになったそうです。

医師でMRI脳画像診断、

発達脳科学の専門家の著者は

脳を機能別に代表的な8系統に

分けて説明しています。

・思考系

思考や判断に関係する脳番地

・感情系

感性や社会性に関する脳番地

・伝達系

話したり伝えたりすることに

関する脳番地

・運動系

体を動かすことに関係する脳番地

・聴覚系

耳で聞くことに関する脳番地

・視覚系

目で見ることに関係する脳番地

・理解系

物事や言葉を理解することに

関係する脳番地

・記憶系

覚えたり思い出したりすることに

関係する脳番地

脳番地の発達に偏りがある

これらの発達は均等にではなく

特によく発達している脳番地も

あれば、

未発達のものがあり

高偏差値、高学歴の場合、

思考系や記憶系の脳番地が

非常に発達していることが

多いようです。

知識欲が旺盛で小さい頃から

それを満たすためにたくさんの

知識を持ち、このような人には

ちょっとやそっとの知識では

満足できない状態となっています。

著者は脳は習慣的なことには

衰えを見せるが

新しい、珍しいことには

活発に働くとしていて

このような“高知識層“では

特にこの現象が強く現れるそうです。

その割には、感情系の脳番地は

未発達の場合が多く、

これらが、人々の認識とは違う

印象を受ける結果の原因となるのです。

それぞれ、この発達の違いが

能力の差として表れているのです。

コミュニケーションに支障がでる原因

これまでの研究では

二十歳そこそこの人間の

脳では総合力に差がないと

わかってきています。

にもかかわらず

能力に違いがあるのは

ある脳番地だけ発達させ、

他の脳番地を鍛えてこなかった

結果だと言うことです。

このことが

高学歴のにもかかわらず

周囲の人とのコミュニケーションが

うまくいかない要因だと

著者は指摘しています。

発達した部分の欲求の高まりは

抑えきれず、

もっと新しい知識をよこせと興奮し

理論的でないものへの拒絶感とで

理性による感情の制御が効かなく

なってしまうのです。

知識に負けて感情的になる

という皮肉なことが起こって

しまうのです。

まとめます

高学歴・高偏差値というのは

いわゆる、“受験“によって測られた

もので、

二十歳そこそこの時点での

しかも学業成績という

一面的な能力だけでは

どの場面でもうまくこなすことは

できないということです。

この“偏り“を理解し

一生涯未発達の“脳番地“を鍛えて

いかなければならないという

ことのようです。

脳は30歳前後で成長が

ひと段落するようですが

長い人生をかけて緩やかに

成長できるものなのです。

そのためには

諦めず、未発達な脳番地を

鍛える努力をすることが

必要になってきます。

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