【コレステロール】「悪玉」とは本当に「悪」なのか?「代謝」がわかれば身体がわかる 大平万里著

「代謝」がわかれば身体もかわる
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食欲の秋、秋らしい味覚が堪能できる時期。

栗や枝豆、さつまいもなど

スイーツ好きの女子にはたまらない季節。

そんな時期にも関わらず無常にも

「秋の健康診断」がやってきました。

いわゆる“メタボ“検診です😆

予想通りコレステロール値がH↑になって

いました。

L D Lコレステロール値が147でした。

(正常:70〜139)

これはどんな悪さをするのでしょう。

本書では「代謝」について理学博士で

生物・化学にライターの著者が

わかりやすく解説しているので

紹介します。

LDLは本当に悪者なのか

LDLもHDLもコレステロールではない

よく巷で言われている「悪玉コレステロール」

これがLDLコレステロールなのだが

「悪玉」ってなんだか怖いですとね。

それと対比してHDLコレステロールって

いうのもありますがこれは「善玉」と

呼ばれています。

著者はLDLもHDLもコレステロールを

輸送するものであって

コレステロールそのものではない

と言っています。

確かにコレステロールの“C”がない

ですよね。

LDLもHDLをまとめてコレステロールと

呼ぶのは

「帰省客を乗せている新幹線」や

「観光客を乗せた寝台列車」をすべて

“人間“と言っているようなものだと

著者は言っています。

良いコレステロール、悪いコレステロールはない

あたかも「善玉」「悪玉」とつけば

どちらかが「良い」「悪い」みたいな

印象になりますが

それは錯覚なのです。

(そう考えていた人の方が多いですよね)

では、なぜそう思ってしまっている

のでしょうか?

何を持って「悪玉」「善玉」なのか?

LDL :変性や変形を起こしやすい。

   ゆえに、血管の内皮に付着して

   動脈硬化などを起こす可能性が高い。

HDL :そういったLDLを回収する働きがあり

   変性を起こしにくい。

こう聞けば、確かにLDLコレステロールは

分が悪い👎

しかし、あくまで可能性が高いだけで

必ず変性を起こして動脈硬化を起こすとは

限らないのです。

「新幹線も事故を起こす可能性がある」

ということのようです。

真の悪玉は余分な糖質や活性酸素

新幹線に例えるなら比較的

安全な乗り物なのでそれ自体が

事故を起こす(変性)ことは少ない

と著者は言っています。

事故が起きるとすれば、

超過密スケジュールな運行スケジュールを

強行したりテロにあったりと

なんらかの外的な要因があると

考えられる。

それは、その血中濃度だったり

様々なきっかけで血管内皮に

入りこんでしまうのである。

或いは、血中に存在する活性酸素や

余剰の糖質と反応して変質し

この結果、コレステロールの必要な

部位(肝臓、腎臓、副腎、皮膚など)

の細胞がわからなくなり行き場所が

わからなくなって脱線状態で放置

されます。

それをマクロファージという細胞が

炎症を鎮めるためにその変性した

コレステロールの残骸を始末する

ために増えていき

それが血管内皮で膨潤・糊化して

硬くなり「動脈硬化」になっていきます。

これは、LDLが悪いのではなく

暴走させた要因の方が「悪」なのです。

ゆえにLDLが「悪玉」と言っているのは

「テロにあった乗客が悪い」と言っている

ようなものだと

著者は言っています。

まとめます

確かに「悪玉コレステロール」と聞けば

「やばい!」と感じます。

それが正常範囲から逸脱していると

どうしたらいいのかなあと

考えてしまいます。

しかし、この値が高いだけでは

「悪玉」とは言えないのです。

そもそもLDLはコレステロールを

運んでいるだけで

コレステロールそのものではない。

HDLも血中の過剰なコレステロールを

回収したりしながら微調整している。

LDLコレステロール値が高いからといって

必ず病気になるとは限らないのです。

しかし、LDLが暴走しやすいことは

やっぱり肝に銘じなければならない。

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