炊き立てのご飯、焼きたてのパン
熱々のパスタやとろけるロールケーキ
これら「炭水化物」の嫌いな人が
この世にいるのでしょうか？
しかし、本書では「炭水化物」が過剰に
なると
肥満や糖尿病の原因になると示唆して
いますし
最近では、減量には“糖質“を控えるのが
一番だと謳っているスポーツジムも
多く、「糖質制限」は
世間一般には周知されたことの
ようです。
ただ、わかってはいるけれど
万人に愛される上記のような
「炭水化物」を実際控えるのは
至難の技です。
そこで本書では“人工甘味料“を
うまく使うことを勧めています。
医師で日本糖質制限医療推進協会理事長で
自らも肥満や糖尿病を「糖質制限」で
克服した著者が「人工甘味料」について
解説していますので紹介します。
清涼飲料水の甘みについて
最近では何となく健康に良さそうな
“清涼飲料水“の糖質の多さが指摘されて
います。
この時、
問題になるのは「異性糖化」がどっさり
入っている点である。
この「異性糖化」には「果糖ぶどう糖液糖」、
「ブドウ糖果糖液糖」があり
これらは、
「コーンスターチ」というトウモロコシの
デンプンを酵素で処理することで
砂糖よりも安価で甘みをつけることが
できるため
“清涼飲料水“に添加されています。
この液体になった「異性糖質」は体内での
吸収が早く、分解されたブドウ糖は
血糖値を急激に上げる作用があります。
なので、
何らかの原因で“低血糖“を起こして
しまった場合、
この「ブドウ糖果糖液糖」の入った飲料を飲むと
速やかに血糖を上げてくれるので
空腹で“低血糖“の症状が出ているときは
食事を取るよりこちらを飲む方が
効果的と言われているにも
頷けます。
さらに果糖は肝臓で脂肪として
蓄積しやすいので「脂肪肝」に
なりやすいのが問題となっています。
血糖値を上げない人工甘味料
「ブドウ糖果糖液糖」のように血糖を
急激に上げる危険を踏まえて
最近では「異性糖化」よりも
「人工甘味料」で味をつける飲料が
出回るようになってきました。
天然甘味料と人工甘味料
甘味料は大きく
「天然甘味料」と「人工甘味料」に分けられます。
天然甘味料
サトウキビやテンサイなどの
天然の植物や食品中に含まれている
甘み成分を取り出して精製、濃縮したもの。
「ショ糖」（原料はサトウキビ、テンサイ）
「ステビオサイド」
（原料はキク科植物のステビア）
「グリチルリチン酸」
（原料はマメ科植物の甘草）
蜂蜜、メープルシロップ、麦芽糖
などあります。
これらはヘルシーなイメージはありますが
血糖値を上げてインスリン追加分泌を
招くので取りすぎないように
極力控える方が
良いと著者は言っています。
ただし、「ステビオサイド」は砂糖の
３００倍の甘みがありながら
体内に吸収されにくいので適量使って
いくのには問題ないと言っています。
人工甘味料
「合成甘味料」と「糖アルコール」に分けられる。
「合成甘味料」
人工甘味料の中でも人為的に化学合成された
甘味料のこと。
砂糖より低カロリー低価格という特徴が
あります。
「サッカリン」「スクラロース」「アスパルテーム」
「アセスルファK」「ネオテーム」「アドバンテーム」
などがありお菓子や加工食品の成分表示に
載っているのをみたことがある
ように思います。
これらの甘味料は0カロリーで血糖も上げず
インスリン追加分泌も招きません。
ただし、使用量の規制はあり
「これ以上食べると毒になる」という量の
半分の量で定められています。
それからさらに「1日許容摂取量」も
求められ
例えば
「スクラロース」の入った清涼飲料水なら
５００ml入りペットボトルなら
1日4本を毎日飲んでも基準値以下です。
他の
人工甘味料入り飲料水でも５００ml
ペットボトル1〜2本ぐらいまでなら
「1日許容範囲量」を超えることはないと
本書で記しています。
糖アルコール
糖類の分子に水素を添加して得られる
アルコール基を持つ糖質。
「キシリトール」「ソルビット」
「エリスリトール」「マルチトール」
「ラクチトール」などがあります。
これらもお菓子のパッケージの
成分表示でよく見かけることでしょう。
「キシリトール」は野菜、果物
「ソルビトール」はプルーン、梨、りんご
「エリスリトール」は果実（羅漢果）、花の蜜
などに含まれています。
このように
自然界にも存在するものなので
人為的に作られる「合成甘味料」とは
区別されます。
特に、「エリスリトール」は血糖を上げず
カロリーも0カロリーなので
著者は使用を勧めています。
「エリスリトール」以外でも
1g当たり4kcalの砂糖に比べて
「糖アルコール」は2.4kcalなので
40％カロリーオフになります。
安全性も高く「エリスリトール」などは
スーパーや通販で手軽に購入できて
これを活用すれば
煮物やスイーツも低カロリーで糖質を
食べられることになります。
感想・まとめ
人工甘味料は身体によくないイメージが
あります。
確かに
著者も体質によって体内の作用に
個人差があるので
自己責任のところもありますが
概ねおすすめしています。
これらを使ったデミリットより
使わずに余分な糖質を取る方の
デミリットの方が大きいということです。
上手にこれらのものを使って
糖質を無理なく減らしていく
ことが大切だと著者は言っています。
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