【むだな時間】懶惰(らんだ)ぼんやりの時間 辰濃和男【著】

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毎日、やりたいことが多すぎて

いくら時間があっても足りないと

感じている人は多いのでは

ないでしょうか?

確かに、効率や生産性を追求すると

そうなりがちですが

そのことによって心が破壊してしまえば

人生を考えた時

長らえて生きることの意味を

疑うことになるのではないかと

思うことがあります。

そんな時、手にとってみたいと

思った本の1冊を紹介します。

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著者紹介

辰濃和男(たつの かずお)

1953年 東京商科大学(一橋大学)卒

1975年〜88年、「天声人語」を担当。

ジャーナルスト。

著書 『文章の書き方』

   『文章の磨き方』など他多数。

「むだな時間」は不必要か?

ミヒャエル・エンデの『モモ』

私も好きなこの物語。

著者はこの作品を本書の引用に

使っています。

この作品は時間泥棒が人々から

「時間」を奪っていく物語。

「ぼんやり時間」を大切にする一人の少女モモが

その奪われた時間を取り戻す。

奪われた時間とは?

この“奪われた時間“というのがボーと

する時間でお金や数字で価値を

測れない時間。

このいくら重ねても稼ぎにならない

時間を取り戻す意味があるにでしょうか?

不機嫌で良心を失う日々

時間泥棒に時間を奪われているので

1日があっとゆうまにすぎていくので

床屋のフージーは一人のお客に1時間

かけていたのに

20分で済ませるようにしたり

インコを飼うのをやめたり

寝る前の習慣を切り捨てたり…

左官屋のニコラは工事を偽装して

安く、早く仕上げようとしたり…

次第に、人々は不機嫌でくたびれて

おこりっぽくなったり

刺々しい目つきになったり

なぜか涙を流していたり

そんな生活になっていきます。

みんなが時間泥棒に騙されていることに

気づいた「ぼんやりモモ」は

ママ
ママ

言い方にトゲがある私😅

人々の奪われた時間を取り戻して

いきます。

インチキを見破ったモモ

時間泥棒との戦いに勝ち人々を

救うのですが

この「ぼんやりモモ」がなぜ

人々を救うことができたのか?

著者は

ぼんやり時間でゆったりと時間を

過ごすことによって

物事の本質を見抜く力が養われた

のではないかと言っています。

忙しい、忙しいと時間をケチって

いると暮らしの周辺の細密な変化に

気づくのが難しいということです。

むだな時間が大切な役割を果たす

時間の節約は生活をやせっぽっちにさせる

むだな時間を省くというのは

日毎に生活を画一的にし冷たいものに

すると著者は記しています。

そして、モモのような客観的に

物事の本質を見抜く力も

失われてしまいます。

卑劣きわまる企業の偽装

ことごとく、企業という怪物に

時間を奪われ

必死に働く企業戦士たち。

『モモ』の世界はすでに私たち周辺では

おなじみの光景なのです。

しかし、企業の発展を阻む事件が

頻繁に発生しています。

『モモ』ではすでに見通してたかの

ようです。

床屋さんや左官やさんのように

時間の節約で効率を重んじると

仕事の質を落とし

職人としてのプライドをなくし

良心の呵責に陥り疲弊してしまったり…

企業にとっては個人の「むだな時間」は

邪魔で排除したいものなのでしょうが

組織にとってもこの一見「むだな時間」が

会社の発展に貢献するものだったり

するのです。

数字では測れない利潤を見落として

しまっているが

わからなくなってしまうのです。

まさしく、時間泥棒に洗脳されて

いる状態なのです。

まとめます

著者は

うぬぼれ半分だが

ぼんやりのときをもつことが

自分のなかの生命力、野生、創造力な力

などをどれほどはぐくんでくれたことか

という確かな思いはもっている。

ぼんやりの時間 辰濃和男著

「ぼんやり」というのは否定的なイメージ

なのでちょっと控えめに表現しがちであるが

この「ぼんやり」を肯定することが

死ぬ間際に

「いい人生だったなあ」と思えること

なのかななんて考えています。

ママ
ママ

ぼんやりとね!

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