死なない生き物がいる『LIFE SCIENCE』吉森保著

LIFE SCIENCELIFE SCIENCE
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生き物は死ぬと教わってきたのに

実は死なない生き物がいたなんて…

このように生き続けることができる

生き物がいるのに

なぜ、人は死んで行くのでしょうか?

驕れるもの久しからず

人間が健康でいられるのは

恒常性が保たれるからだと言います。

恒常性とは、悪いところがあっても

元の正常な状態に戻そうとする

働きが人間にはあるという

このことから

この恒常性が保たれれば

寿命が尽きてしまうことは

ないのです。

しかし、一定の状態に保つ力を

失った時に

人は病気になります。

その原因は細胞に侵入してきた

病原体に殺されたり

遺伝子がおかしくなったりすることで

恒常性が失われます。

さらに老化によっても

体を一定に保つことはできなくなります。

そうやって全てのものが

徐々に衰えていって

生き物はいつか必ず滅びるというのが

正しいあり方なのでしょう。

死なない生き物もある

べにクラゲというクラゲは

死なないそうです。

国内でも北海道から沖縄まで

広く生息していて、

直径は最大1センチと小さいようです。

このような生き物の不死の研究が

進めば「死なない」方法も

見つかるのではないかと

思いますが、

それよりも

なぜ、ベニクラゲ以外の生き物は

死んでしまうのかが疑問でもあります。

多くの生き物は進化のため死んだ方が有利だった

本書ではその答えとして

人が死ぬのは「進化」と関係があると

考えている研究者がいると

紹介しています。

それは、

死んだ方が種の絶滅が防げると

からと考えがあります。

まず、

死なないので子供が生まれにくく

なります。

もし、生まれたとしても

「人口爆発」が起きて食糧不足で

全滅してしまうかもしれませんし

共食いしてしまうかもしれません。

また、年寄りばかりになると

他の種に襲われたらたちまち

やられてしまいます。

そして、子供ができないとなると

遺伝子の変異による進化が

起こりにくくなります。

世代が変わることで生き残りやすい

個体が出来ていくので

そのような変化ができないのは

種がある条件下で絶滅してしまう

可能性を出てくることになります。

ベニクラゲは密かに他の種となるべく

争わないように

目立たないようにしながら

変化できない自分自身を守っていたの

かもしれません。

他の種と生存競争がなければ

死ぬ必要はないのです。

このクラゲはその存在も不死であることも

最近まで知られていませんでした。

そのくらいマイナーな生き物として

生きなければならなかったのです。

けれども、これだけ密やかに

暮らさないといけないのは

現実的には難しいでしょう。

死なない生き物は死ぬ生き物に

淘汰され消滅してしまうことが

多いのでしょう。

個体が死ぬ集団の方が圧倒的に

生存に有利だったのです。

人間も死なない未来があるかも

死ぬことで進化を遂げている

「死ぬ種」は本当に死ななければ

ならなかったのかは

「進化」の検証が何万年もかかるので

科学による立証はできませんが

ベニクラゲの存在は

「死ぬのが必然ではない」ことを

示す証拠を集める手がかりにする

ことはできます。

死なない生き物がいるということは

つまり、

人間も死ななくていい未来の

可能性もあると本書では

言っています。

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