老化を治療する薬 メトホルミン『LIFE SPAN』デビット・A・シンクレア

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手塚治虫の『火の鳥』ではないが

“寿命を伸ばしたい“

“永遠の命を得たい“など、

科学的なことよりも

そのような人間の誰もが持つであろう

「願望」が

物語になったりしてきました。

本書ではいよいよ

物語ではなく、科学的で現実的な

“不老の薬“が発見されたと

紹介しています。

メトホルミンとは?

メトホルミンはガレガソウという

綺麗な花から作られた薬です。

糖尿病治療薬としてのメトホルミン

ヨーロッパでは何世紀もの間、

薬草として使われてきました。

この花に含まれる「グアニジン」という

化学物質が豊富だったからです。

これは人間の尿にも少量含まれて

いますが

これは、

正常にタンパク質が利用されているかの

指標となり

1920年には、糖尿病患者の血糖値を

下げるために処方され始めました。

これは、インスリンは作れるけれど

そのインスリンを感知する能力が

低下して血糖を下げることができない

2型糖尿病に効く薬として

使われています。

これで、インスリンへの感受性を

回復され血糖を下げることが

できるのです。

現在では世界で最も広く使われている

糖尿病治療薬で

効果・安全性・コスト効率の面で

非常に優れてお薬として

本書では紹介されています。

健康長寿効果の発見

糖尿病の治療薬として

優秀なのは分かりましたが

このメトホルミンが

“不老の薬“として

本書では書かれています。

メトホルミンを服用している患者は

そうでない患者と比べて

健康状態がすこぶる良いのです。

これは、

ミトコンドリアの代謝を制限して

ミトコンドリアの働きの一つである

ブドウ糖などを

エネルギーに変換する反応を遅らせて

AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を

活性化させ

エネルギー量の低下した時に

見られる

“ミトコンドリアの機能を回復させる“

機能を働かせる。

そのことで

がん細胞の代謝を抑えたり

ミトコンドリアの数を増やしたり

(ミトコンドリアの機能低下を

 数で補うために増えるようです。)

働かない不全のタンパク質を

除去したりする働きが活発に

なるのです。

また、68歳から81歳までの

メトホルミン服用者4万1000人を対象に

追跡調査を行った結果

すでに虚弱になるリスクのあるグループでは

非服用者と比べて

認知症は4%、うつ病は16%

心血管系疾患19%、

虚弱が24%、がんが4%減少している。

メトホルミンのがん予防効果は

それより遥かに高い研究結果も

あるということなのです。

予防効果の特に高いのが

肺がん、結腸、直腸がん、

膵臓がん、乳がんだそうです。

いくつもの病気に影響を与える

著者がメトホルミンを素晴らしいと

言っているのは

いくつもの病気を抑える効果が

期待できることだと

本書では書かれています。

それはAMPKを活性化させる力により

NADの濃度を上昇させ

サーチュイン遺伝子のような

老化への防御機構全体を始動させたり

病気の初期の段階で

サバイバル回路(体が危機になった時に働く)を

働かせ、

エビゲノム(正常な遺伝子)情報が

失われるのを遅らせ

代謝を抑えることで

あらゆる器官が若く健康でいられる

ように働くようにさせる薬と

言うわけです。

糖尿病以外の人は入手は困難

糖尿病にかかっている人にとっては

入手の難しい薬ではないのですが

あくまでも現在は糖尿病の治療薬なので

それ以外の人が手に入れるのは

難しそうです。

アンチエージングのために

医師を説得して処方にてもらうのは

難しいということです。

それは、今紹介したようなデータを

大多数の医師が知らないせいで

あると著者は言っています。

知っていても処方してもらうのは

難しいでしょう。

それは、まだ老化を

病気とは考えていないからです。

まとめます

科学的に有効であっても

なかなか一般に普及するのは

難しそうですが

ニーズが高まり

大多数が欲しいと思えば

“サプリメント“として

普及するかもしれませんね。

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