【ノルウェーの森】シゾイドパーソナリティ障害『パーソナリティ障害』岡田尊司著

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愛する人が目の前で自分のことが

好きだと言ってくれているのに

なぜか、YESと言えない人がいます。

実際に付き合ったり対人関係を持つと

自分の世界を多少なりとは変えないと

いけないことが耐えられないし

実は相手のことが本当に好きなのかも

わからなくなってしまう。

こんな実像よりも虚像を愛する

自分の世界で生きていく人の

特徴が本書では紹介されています。

その特徴と背景

孤独と清貧の人生

シゾイドパーソナリティ障害の特徴は

孤独こそ最良の棲み家とする人で

対人接触よりも孤独な環境の方が

本来好きである特徴を持ちます。

それは、

本当は対人接触を求めているが

傷つけられるのを

避けるために引きこもるような

ものではないのです。

むしろ、貪欲さや成金趣味とは

反対な人で

それが似合っている人であり

物質的なものよりも

精神的で

内面的な価値に重きを置いて

俗世に馴染まず

世捨て人のような人生を歩んだり

本当に世を捨ててホームレスに

なったりします。

そして、全体的に欲に乏しく

禁欲的で

出世欲や名誉欲もあまりなく

俗世に紛れ醜い競争も好まず

厭世的な生活や田舎暮らしを希望する

傾向も

そんなところから

シゾイドパーソナリティの人には

多いようです。

ドラマ結婚できない男はしない男?

欲の乏しさは

性欲にも及んでいるようです。

男女が肉体的に愛し合うことに

こだわりがなく、むしろ

違和感や罪悪感を覚える人が

シゾイドパーソナリティの人に

多いようです。

このタイプは

天性の独身主義という形容が

当てはまる人が多いと

本書では書かれています。

配偶者を得るよりも

恋愛観に置いても相手よりも

自分の世界を守ることの方が

優先されるのです。

静かで淡々とした生活を好む

シゾイドパーソナリティの人は

贅沢や華美を好まず

たとえお金があっても

食事や衣服、住居にお金をかける

ことはないのです。

外見には余りこだわらないが

感性や趣味は意外と洗練されて

いるのです。

ゆえに、感情が余りないように

思われがちですが

本当は繊細で

僅かの感情の動きにも敏感であるので

他人からの強すぎる感情を

人より不快に感じやすいのです。

『ノルウェーの森』的恋愛観

著者は村上春樹の『ノルウェーの森』を

主人公をシゾイドパーソナリティ障害と

たとえとして本書では書いている。

主人公とナオコの縮まることのない

距離感が付きまとい

愛しているのか、いないのかという

感情の曖昧さがドロドロした

恋愛と違い

清澄な世界を作り出されている。

この感情の儚さ、透明感が

シゾイドパーソナリティの

大きな特徴だと

記しています。

この距離は近づけば遠ざかり

遠ざかると近づき

実際に腕の中にいた時には

実感できなかった恋愛感情が

ナオコの肉体的な死によって

無限大の距離で隔たれ時

初めて、恋愛感情を

明確に実感できたのです。

実像ではなく虚像の方を求め、

距離を置いた方が

自分の感情が実感できるのは

一見、無感覚のように思えて

実は、

繊細すぎて壊れやすい世界を

必死に守っているのだと

著者は指摘しています。

実際は小説のように

極端なものではなく

こういうタイプのカップルなら

男女としてよりは

同好の友として、

あるいは、協力者として

お互いの世界を尊重しつつ

お互いを侵犯しない関係を

保つことができるようです。

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