けなしの方式『他人をほめる人、けなす人』フランチェスコ・アルペローニ著

他人をほめる人、けなす人他人をほめる人、けなす人
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人生の壁にぶち当たった時

本書を開き、その時感じている

迷い、悩みのカテゴリーの章に

目を通し

そこに今の自分の心情と

照らし合わせて

未来への指南とすることができる

そんな作品となっています。

なぜか刺々しくってしまう時がある

特に、親しい関係の相手の場合

どのような心情が動いているのか

本書を読んで少し

腑に落ちたところがあったので

紹介します。

他人を承認しない人

人は誰でも褒められたいという

欲求があります。

しかし、

その人間の欲求があることを

わかっていながら

他人を認めることができない人も

世の中にはいます。

この場合、集団の中で

力関係を誇示するために

“満足を与えない“とすることで

相手を支配下に置きたいという

考えがあるそうです。

相手の良いところには無関心を装う

例えば、良い成績を取ったりすると

「自分は称賛させる価値があるのでは?」

と思っているところで

それを逆手にとり、揶揄ったり

いじめの材料にしたり

当たり前のことのごとく

無関心であったり、尽く

相手が友情や賛同を求めている

ことを利用し

相手を称賛を餌に

相手を支配下におくことを

人間はしてしまう生き物たと

いうことです。

家族や親しい間柄で著明になる

こうした支配のメカニズムは

身近な人々の間でよく起こり

例えば、褒めたり、感心したりする

言葉を家庭内で決して口に出さない

夫もいる。

妻が着飾り、化粧をし髪も綺麗に整え

目の前に現れても、決してそれを

褒めることなく、無駄遣いだと

いい、妻が夫の支配下となる

現象が起きる。

世間での承認を家庭内では認めない

夫は世間では

その職業では認められいわゆる

“成功者“で彼としては

家庭でも尊敬され、価値を認められ

自分に対して畏敬を抱いて欲しいと

望んでいるのがわかると妻は

夫がそれを満たすために躍起に

なればなるほど

夫の欠点を隈なく

探そうとします。

そして

「家庭ではつまらない男」という

レッテルをはり、今度は

妻が夫を支配下におくことに

なるのです。

こうやってお互いを引き立てようと

してしまうため

相手との関係がしっくりいかない

ことが生じてしまう。

けなしの方式

著者が認められたい欲求が

どのように満たされるかは

芸術的・専門職業的・学問的生活の

根本的部分を形成すると記しています。

将来有望とされている人々を

酷評する批判家ほど声望を確立

していく。

どの人物に対しても欠点を見つけ出し

無慈悲なやり方で人々を告発する

ためには

決して機会を逃さない。

何年にわたっても

褒めたり称えたりする言葉が

発せられることはない。

このようなタイプは初期においては

“成功者“なることが多い。

部下や家族が認めてもらおうと

躍起になるからです。

しかし、それは長くは続かず

そのような形での支配では

有能なものたちは情況に気付き

離れてゆき

残った者は凡庸な者ばかりとなり

やがて、全体として衰退していく。

他者を認めることを知らない者の

共通の運命だと著者は示しています。

まとめます

誰しも自分を認めてもらいたい

“承認欲求‘があるのですが

それに無関心または相手を支配下に

置きたいが故にわざと認めないように

振る舞うことで一見は

その親しい間の全体としての

クオリティは上がるように

見えますが

それは長くは続かず

価値がないまま

居残っていかなければ

ならない運命を辿るということです。

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