「男社会」の壁を越える 最強女性脳外科医の神メンタルの作り方 加藤庸子著

神メンタル最強女性脳外科医神メンタルの作り方
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「女性の脳神経外科医は確かに

 珍しい」と本書を見つけたのが

読んでみるきっかけになったのですが

読んでみると

確かに著者医学生だったの時代

(1970年代)は他の業種であっても

女性の就職率がまだまだ低いであって

特に“男社会“であった医師という

職業の中で

著者の奮闘ぶりは計り知れないものが

あったに違いありません。

しかし、読んでみると

状況の割には淡々とそれを受け止めて

いた様子が書かれていたのが

印象的だったので

紹介します。

女医そのものが珍しい時代

当時、女性の脳神経外科医は

全国に数えるほどで

著者が執刀医を務めていた頃は

25名しかず、今では700名と

それでも少ないようです。

(著者は本書では増えたと喜ばれています😆)

著者は約40年で開頭手術を3000件

こなし、女性脳神経外科医では

世界一を記録し

テレビ(情熱大陸)でも取り上げられて

います。

それなりの山あり谷がありそうですが

意外にも特に計画を立てず

その日やらなければ

ならないことをやっていただけの日々が

このような業績を残すことに

なったようです。

このような人であっても

人生を自分の思うようにしょうと

してもできるものでは

なさそうです。😓

能力の限界を潔く受け入れる

特に若い時は、自分を大きく、

素晴らしく、よく見せようと

無理することがありますが

それをいっさいやめることに

しましたと著者は本書で言っています。

“できるふりをしない“

折に触れて、自分の能力を

冷静かつ客観的に見つめる。

「身の丈」を知る

理想とは違う「現実の姿」を

自覚し対処法を考えて行動する。

そのことで気負わず

平常心を保つことができたようです。

執刀医を変えて欲しい

留学から帰り意欲に燃えていた著者に

「女医は嫌だ」

「女医はヒステリーを起こすから不安だ」

などの暴言を吐かれ

「男性医師に代わってください」と

要求されること数知れず。

技量では負けていない!

でも、患者や家族からは

信頼や頼りがいがなさそうに見えて

いたのではないかと

著者は思います。

このように露骨に言われて

さぞ、悔しかったことでしょう。

しかし、この時代の情報なら

思われても仕方なかったのでは

ないかと私も思います。

著者はそんな気持ちも受け止めて

早く腕を磨きたい気持ちを抑え

女医に不信感を持つ

患者を説き伏せてまで

執刀することなく男性医師に任せた

ということです。

こうやって、自分の自尊心よりも

患者の気持ちを汲み取り

信頼関係を築きながら

少しずつ前に進んでいったのです。

本当に腕のいい医師はこういうことを

悔しがらずにできるものなのでしょう。

手術室から追い出されても辞めない

患者からだけではなく

男性医師からも理不尽な仕打ちを

受けることもありました。

「女は邪魔だから出て行け」と

罵倒され、追い出されたことも

あったということです。

今では考えられませんが…

「女はダメ」は日常茶飯事。

ひどい男尊女卑です。

そんな時、ふてくされたり、

仏頂面で睨みつけると

「やっぱり女はヒステリー」だと

思われ、得策ではありません。

「いつ辞めるのかな」と言われようが

辞めずに心揺さぶられることなく

“平常心‘を保つことを心がけて

仕事を黙々とこなしていきました。

脳神経外科という命に関わる

シビアな診療科だったせいも

あると著者は言っています。

正直であること

手術が難しいものであったり

できないものに対して

「ちょっと問題がある」という

言い方はしないと著者は言っています。

正直にありのまま患者や家族に

伝えるようにしていると

著者は言っています。

医師としては、敗北に近い状態を

自ら暴露しなければならないのは

悔しいことでしょう。

しかし、嘘をつくと

それを取り繕うように嘘をつき

次第に辻褄が合わなくなってきます。

患者との信頼関係は些細なことから

始まったり終わったり

するものです。

女医かどうかではなく

人間として信頼してもらわなければ

治療は成り立たないことを

著者は意識していたのです。

まとめます

女性の社会進出は今でこそ

当たり前ですが著者のような

先駆者によって勝ち取った

女性の地位と言えるでしょう。

偏見を拭うため、感情的にならず

平常心を保ち、頑張りすぎず

淡々と毎日の業務をこなしながら

小さな信頼関係を大事に

積み重ねた40年間が

このような時代を作ったと

言えるでしょう。

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