人間から発露した感性とその調和『エゴの力』石原慎太郎著

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問題解決の糸口は意外と

個人の何気ない気付きや閃き💡に

よるものが多いと

本書では書かれています。

それを時に行きすぎて

“エゴ“ではと切り捨てられたり

取るに足らないものだと思われたり

しますが

エゴとは自我であり

自分勝手と区別され評価される

べきものだと感じつつ

本書を読んでみようと思います。

「エゴ」は人間の感性の発露

私も含め、どうしても“エゴ“と聞くと

わがままな自分勝手なという

イメージを抱くのですが

著者は誤解されやすい言葉だと

いっています。

エゴとは人生を左右する力、

人間の個性。

個性とはその人間の感性の発露以外の

何ものでもない。

これが人生を論じたり考えたり

するための

絶対の定理です。

「エゴの力」石原慎太郎著

この“エゴの力“が人生に活気を与え

時にはどうしょうもない時に

この自我による発想がカギになり

発展を遂げることがあるのです。

人間のエゴが発露された思いつきの価値

例えば、コロンブスの卵。

揺れ動く船の中で

船員たちが転がりやすい卵を

テーブルになんとか立てようと

競争していた時

コロンブスが卵の端をテーブルに

軽くぶつけて立たせよてしまった

という伝説のように

ちょっとした発想が問題を解決して

しまうことがあります。

振動が原因だった

日本電気は電気製品に欠かせない

「半導体」の開発に乗り出していましたが

なぜか不良品が多い。

半導体が精密な製品なのは

わかっているため、

工員たちは全員が色々と工夫してみるが

うまくいかない。

幹部をはじめ様々の者が心配や努力を

してもうまくいかない。

しかし、通勤中の若い女性従業員が

工場の目の前の踏切で長い間待っていると

電車の行きすぎる振動が微かに

自分の足元に感じ

もしかしたらこれが原因かもしれないと

上司、幹部に相談し

対応すると不良品がピタッと出なく

なったということを例にあげ

これに対して著者は

彼女の感性もそれを受け止めた

周りの人間の感性も素晴らしく

まさに人間のエゴとエゴが出会って

調和した素晴らしい事例だと

言っています。

(素晴らしいが2回繰り返されていますね☺️)

売り上げアップには穴を大きくする?

これには少し笑ってしまいましたが

あの有名な調味料の「味の素」が

似たような製品が出てきたため

売り上げが低迷した時、

そのことで会議していたところ

なかに一人だけ黙って

つまらなそうな顔をした若い社員に

気づいて意見を求めると

「瓶の穴を大きくしたらどうか」と

普段、湿気で出にくくなるにを

逆さにしただけでどんどん出るように

したらという発想なのです。

専務は「それだ!」と膝を叩き

穴を大きくすると

売り上げが一挙に伸びたという

事例も挙げている。

確かに虚脱な若い社員が意見を求められ

渋々?答えたようなことが

重役以下全てを悩ましていたことを

解決に導いている。

個人のエゴはドラマのような

人生へ導くことがあるのです。

思いつきが報いられない日本

このような若い従業員たちは

これらのものたちのどれほどの

報奨金を出したのでしょう。

味の素のピンチを救った新入社員に

会社は破格のボーナスを出した

のでしょうか?

著者は恐らくゼロだったのだろうと

記しています。

これがアメリカあたりの企業なら

社員は抜擢され

出世したかもしれません。

“青色発光ダイオード“を発明した

中村修二氏も会社は大儲けしましたが

発明者には報いる姿勢がなく

裁判となり勝訴しますが

いくばかの配分を得ただけで

カリフォルニア大学の教授となり

日本を離れてしまいました。

このように

人間のエゴ(個性)の閃きによる

創意の価値を重視できない

日本の硬直した組織は

自らを失うことになるのです。

まとめます

人間には様々なエゴ(個性)があります。

それを出さないことが調和を保つために

必要な時代もあったのかもしれませんが

個人も国全体もこの競争社会に

勝たなければならない時、

この個人のエゴによる発想やエネルギーを

糧ににないとこれからは

伸びて行けないということを

本書では示唆していると言えるでしょう。

エゴの力
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