【感想】②良心の喪失と医学の進歩『海と毒薬』遠藤周作著

海と毒薬
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この作品は戦争末期の

九州大学帝国大学医学部

(今の九大附属病院)で実際行われた

米軍捕虜に対する

生体解剖という残虐な行為を

ベースに書かれたものです。

第一章では研究生の勝呂医師を

中心に大学病院での派閥や

教授の地位をめぐり駆け引きなど

の様子や生体解剖に至る経緯の

説明のような章でしたが

それ以降は

この生体解剖に参加した医師や

看護婦などの生い立ちや経歴を

解きながらそれぞれの心情に

迫って書かれてあります。

登場人物が

醜いこと(生体解剖)だと

わかっていても

それをしたからと言って

自責の念を持っていないのは

どうしてなのか?

これから医療の問題でもあるのでは

ないでしょうか?

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