この作品は戦争末期の
九州大学帝国大学医学部
(今の九大附属病院)で実際行われた
米軍捕虜に対する
生体解剖という残虐な行為を
ベースに書かれたものです。
第一章では研究生の勝呂医師を
中心に大学病院での派閥や
教授の地位をめぐり駆け引きなど
の様子や生体解剖に至る経緯の
説明のような章でしたが
それ以降は
この生体解剖に参加した医師や
看護婦などの生い立ちや経歴を
解きながらそれぞれの心情に
迫って書かれてあります。
登場人物が
醜いこと(生体解剖)だと
わかっていても
それをしたからと言って
自責の念を持っていないのは
どうしてなのか?
これから医療の問題でもあるのでは
ないでしょうか?
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