【考察】「満足しなければ全額返金」の効果 論語と算盤 渋沢栄一著

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「全額返金制度」を最近よく耳にしますが

日頃から

「そんなことをしていたら

「商売」として成り立つのか?」

不思議なのは、私だけでしょうか

確かに返金率や原価などを

加味して行えば

利益が出るのかも知れません。

しかし、本書を読んで

はっと気がついたことが

ありました。

「使った後でも全額返金!」には

「商売」を行う上で

大切な心理があるのでは

ないかと考えました。

渋沢栄一とは

20年ぶりに刷新される一万円札のお顔と

なる渋沢栄一。

どんな人って聞かれても

福沢諭吉や聖徳太子のように

聞いたことがなかった😆ごめん🙇‍♀️

しかし、本書を読んだら

この方のことを知りたくなります。

ざっくり言えば、「実業家」です。

しかも関わった企業も470社。

日本実業界の父と呼ばれています。

「なんか実業家がお札の顔になるの?」

とまあお札だから理にかなっている

ようなのですが

今までのお顔はどちらかと言えば

経済よりも学問とか政治とかと言う

イメージだっただけに

お金に“ガツガツ感“があって

趣がないようで好感が持てるかって

言えば、否 と思ったのですが

本書を読めば

「そりゃ〜お札になるわ。」と

思わせてくれる人物でした。

「塩梅」ということを心がけている人

全編にわたって

「塩梅」を心得ていると思わせる。

大きくはタイトルの

『論語と算盤』でもわかるように

これは一見、対照的な言葉です。

しかし、

対照的なことをうまく使い分けること、

その割合や分類が

本書の内容には、随所に見られます。

はっきり「どちらが正しい!」と

書いている文章の方がわかりやすい

のですが

主軸が「論語」なので

曖昧さはありません。

“しっかり“したところと“しなやか“

なところがあるのが魅力的だと

思ってしまいました。

仁義と富貴

本書では言えば「第四章」なのですが

ここに

正しい「商売」ついてのヒントが書かれて

いました。

本当に正しく経済活動を行う方法

実業というのは

どういうものなのでしょうか?

利潤をあげる

にことに他ならないでしょう。

いわゆる、「お金」が儲からないと

話にならないのです。

こんなことはないでしょうか?

お店を経営していて

お客さんに商品や料理を提供し時

「お金は払うけれど、こんな物だと

思ってなかった。」

「まずかった!」とか言われたら

「商売」のこと「利益」のことだけ

考えていたら

「なんと言われようがお金を

払ってくれるんだったらいいか…」

「他人などどうでもいいや」

となってしまう。

渋沢栄一は本書で

そういった気持ちが強すぎ、

他人に勝とうとしすぎたり

世の中の空気や事情を読まないままに

自分さえ良ければいいという

気持ちでいたりしたら

どうなるだろう。

必ず自分もしっぺ返しをくらい

一人で利益を上げようと思った

その自分が不幸に叩き落とされて

しまうのだ。

論語と算盤 渋沢栄一

経済活動において“算盤“部分が強すぎると

商売は発展していかないと諫めて

います。

では、

逆に「それならお代は要らないよ!」と

と代金を受け取らなければ

お客さんの気持ちは慮れるが

肝心な「利益」が上がらない。

人というのは往々にして

その仕事が自分の利害に関係のない

他人事だったり

儲かっても自分が幸せにならず

損をしても不幸せにならなかったり

すれば

その事業に全力で取り組もうと

しない。

ところが自分の仕事であれば

この事業を発展させたいと思い

実際に成長させていく。

論語と算盤 渋沢栄一

お客さんのことを考えた

“道徳“が強すぎると

商売を発展させることはできない。

ここが難しいところ!

ここで孔子の『論語』の一節が示される。

「人間であるからには

だれでも富や地位のある生活を

手に入れたいと思う。

だが、まっとうな生き方をして

手に入れたものでないなら

しがみつくべきではない。

逆に貧賤な生活は

誰にも嫌うとこだ。

だが

まっとうな生き方をして

落ち込んだものでないなら

無理して這い上がろうと

してはならない。」

論語 孔子

これを示したのは

渋沢栄一は相手や社会のことも

考えた上の利益でないと

商売は発展しないということを

論語=道徳として引用しているから

なのです。

論語と算盤とは

商売において利益を追求する(算盤)

ことは

とても大切なことですが

その富は相手の利益を与えられて

こそ、本当の“富“と言えるのです。

自分一人で築いた富だと

勘違いせず、

国家社会がなければ

誰も満足に生きられず

富を手にすればするほど

社会から助けてもらっていることに

気づかなければならない

ということなのです。

論語の言葉に

「高い道徳を持った人間は

自分が立ちたいと思ったら

まず、他人を立たせてやり

自分が手に入れたいと思ったら

まず、人に徳をさせてやる」

論語 孔子

商売には

道徳(論語)と利益(算盤)の両方の

バランス(塩梅)が重要であると

言っています。

相手の得が自分の得になる

「全額返金」は一見

販売している方の“損“のように

思われるのですが

相手(お客さん)がそのことで

「お得だわ」と思ってもられることが

お互いのWin-Winになるという

ことがわかりました。

自分の利益ばかり追求しているのが

前面に出ることは

かえって商売の妨げになると

いうことなのです。

「全額返金」は

孔子のいうように

まずは「人に得をさせろ

という商売の手法でもあるのです。

本書について

この『論語と算盤』は

渋沢栄一が書いたというより

講演会の口述を

渋沢栄一の後援会?が本書に

まとめたものを

守屋 淳=現代語訳で出されたもので

超読みやすいです。

守屋氏も難しい漢文調の文章は

読み辛くてこんな近代の偉人に

触れることか困難になりつつあるので

中学生でもわかるような

「超訳」で噛み砕いていると

言われているだけありましたW

渋沢栄一、論語と算盤って

ムズ!と思わずに読んでみてください。

お金を優しい感情で

捉えることができます。

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