【感想文】【あらすじ】①「時間節約こそ幸福への道!」なのか?モモ / ミヒャエルエンデ作 

モモモモ
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1943年発行されたドイツの児童文学作品。

初めてこの本を読んだのは

26〜28歳のことだった。

仕事に一生懸命

駆け抜けてきたおかげで

仕事は充実していたけれど

“人生“を考えた時、

この生き方がこれから先

ずっと、今のような充実感を味わって

生きていけるのかと

考えた時

?少し疑問を持ったので

「時間泥棒」的なサブタイトルを見て

読んでみようと思いました。

読んでみたら

なぜこんなにも充実しているのに

不安になるのかが分かった

気がしました。

最近、子供の手が離れ

あれもしなくっちゃ

これもしなくっちゃと焦る毎日😆

まだ、この物語を読まないといけないかなあ

なんて思いながら

この本を手に取りました。

あらすじ

小学校5〜6年生が対象の本とは思えない程

まあまあ長いお話なので

おばさんは少し疲れたので

簡単に内容をまとめます。

ある日ひょっこり街の円形劇場に

現れた子供モモ。

どうやら、施設から脱出してきた子の

ようです。

劇場の小部屋に住み着いたモモを

町のみんなは可愛がったり、

世話をしたりします。

モモには時間がたっぷりあったので

みんなの様子を眺めたり

話し合い(喧嘩?)を側で聞いたり

しています。

ただ黙って聞いてくれるモモに

みんなは話を聞いてもらいたくって

逢いにきます。

とりわけ、観光ガイドのジジと

道路掃除夫ベッホとは仲良しです。

そんな和やかな町に

灰色の紳士が現れ

人々に無駄な時間を節約して

“時間貯蓄銀行“に

時間を預けるようにとほぼ強制的に

勧められます。

人々は時間を節約すれば

豊な生活が送れると思うようになり

手のかかる子供や年老いた母親を

施設に預け、ペットも手放し

生産性のある仕事に

時間を割いていきます。

決まったことを正確に早く

することだけを尊んだ毎日。

モモのところには誰もきません。

不思議に思ったいたモモは

カメのカシオペイアの案内のもと

人間に“時“を送っている

マイスター・ホラーに出会います。

灰色の紳士の誘いに唯一乗らなかった

モモを見込んで

灰色の紳士が搾取している

人々の“時間“を取り戻してほしい

と頼みます。

モモも疲弊して暗く沈んだ仲間たちを

助けるため

灰色の紳士と戦います。

そして、一人残らず

灰色の紳士を滅ぼし、

みんなの時間を取り戻すのです。

ママ
ママ

長くなったけど

だいぶん、端折ったよ!(方言)

日常の時間が奪われる

生産性のある時間は尊んで

お喋りにしたり

ぼうーとすることもなく

過ごしていると

「それって罪ですか?」ってくらい

焦る時がある。

少しの時間でも、本を読んで

見聞を広げなくっちゃとか

積極的に勉強会や研修に参加

しなくっちゃとか…

資料を読んでおかないと💦など。

「今日一日何もしなかったなあ」が

怖いし情けなく思う時があるのです。

でも、生産性のあることだけが

時間の過ごし方だと

逆に時間を誰かに奪われた気分にも

なるのです。

実は

思うほど生産されていないことに

ある日気がついたりします。

「何に時間を使ったのかなあ〜」

「何も残ってないなあ〜」

なんてため息を夕方についてしまいます。

ママ
ママ

夕暮れ時ってなぜか

“人生“振り返ってしまう😆

感想

「君がいることで、

きみの友だちはそもそも

どういう利益を得ているかだ。

なにかの役に立つのか?…」

モモ ミヒャエルエンデ作

気の合う仲間と話をしていると

時を忘れてしまいます。

仲間と別れて一人になっても

まだ、余韻に浸ってニヤニヤしたり

することもある。

ただ、「なんの役に立ってる?」と

言われたら黙るしかないのです😆

知り合いのお見舞いや

年老いた母親の世話も

ペットを飼ったり、花を育てたり

映画を見たり、歌を歌ったり

どれもそれをやったからといって

手間が増えても

儲けにも出世にもならないけれど

そんなことが

心を温めたり、機嫌を良くしたり

疲労を癒したり、顔をにこやかに

させてくれる

大切な時間の使い道になっている。

はじめから

“役に立つ“のかわからない

一見無駄のような時間が

人生では貴重なのだということを

悟られてくれる物語なのです。

モモ
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