喫煙の意外なメリット『SWITCH』ジェームス・W・クレメント著

SWITCH
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健康に良い生活だけが

長生きの秘訣ではないということを

人類史最高齢まで生きた女性である

ジャンヌ=ルイーズ・カルマンが

証明していると

本書で解説しているので

紹介します。

オートファジー機能が活発になる条件

生命とは破壊と構築を繰り返して

生きながらえていますが

「オートファジー」とは

悪くなった細胞や組織を破壊して

新しく作り替えたり

リサイクルしたりして

生命を活性化し長らえるために

働く機能なのですが

これは

ある程度の“負荷“がかからないと

発動しにくい機能であるようです。

ジャンヌ・ルイース・カルマンの生涯

人類史上最高齢まで生きた女性で

なのですが

あの画家のゴッホに

13歳の時に実際にあったことがあると

式典で記者に話しいている。

織物屋さんにキャンパスを買いにきた

ゴッホは

「みすぼらしく、不快で

 醜く、無作法で無礼で

 不健康そうだった」ようです。

そのことがきっかけで

映画にも出演したようです。

(フィンセントと私)

彼女は1997年にアルルで

死去した時122歳167日だったのですが

これだけの長寿で有れば

誰もが彼女の生活に関心を持つのが

当たり前なので

彼女に関する本が出版されたり

その人生を記録した

ドキメンタリー映画も作られました。

しかし、異例の長寿なのでさぞかし

清く正しい生活なのだろうと

期待されていましたが

どうもそうではないようです。

長寿たちの喫煙生活

彼女の生活は

決して“清く“そして“正しい“ものではなく

医者のアドバイスとは正反対の

ことばかりして

暮らしていました。

タバコを吸い、酒を飲み

(一日一本のタバコとポートワインを

 楽しむのが日課だったようです。)

銃で遊び、砂糖と赤身肉をたっぷりとり

朝はコーヒーを1、2杯飲むだけで

何も食べなかったというのです。

16歳から116歳まで100年間、

喫煙していたということです。

もう二人長寿で知られる男性

115歳252日生きた

クリスチャン・モーテンセンと

114年205日生まれた

ウォルター・ブルーニングも

100歳まで

毎日葉巻を吸っていたようです。

本書では喫煙については

推奨していないことを念押しで

言っているのですが

ジャンヌ=ルイーズ・カリマンの

長寿は例外的であり

真似できるものではないのかも

しれませんが

彼女の生活習慣の中から

二つの重要なポイントが参考に

なりそうなのである。

彼女のオートファジーを活発にさせた習慣

一つは朝はコーヒーだけで

すましていたこと。

つまり、前日の夕食後から

当日の昼食時までの断食を

毎日実践していたことは

この破壊と再生のサイクルを回す

オートファジーを促す飲み物を

口にしていたというわけです。

コーヒーはオートファジーを促進させる

ポリフェノールが入っているのです。

では長寿であったこの3人が

毎日していた喫煙は長寿に影響が

あったのでしょうか?

著者は

興味深い化学反応があることを

指摘している。

低酸素症がオートファジーを活性化

タバコは少量の一酸化炭素を生み出します。

一酸化炭素は酸素と比べて

ヘモグロビンとの親和性が極めて高く

喫煙によって一酸化炭素を吸い込むと

一時期に軽度の低酸素症が起こり

この状態に置かれた細胞はそれに

耐えるためオートファジーが活性化

しているのかもしれないことを

示している。

1日一本タバコや葉巻を吸うことで

誘発される一過性の

低酸素症がオートファジーを活性化させ

損傷したタンパク質や外部から

入ってきた有害物質、機能不全の

細胞小器官を肺胞から取り除く

可能性があるのです。

しかし、それは超長寿者が

喫煙の悪影響を阻害する遺伝子を

持ち合わせていたかもしれないので

一概には言えないことのようです。

もし、私たちが今後

酸素と競合する

何かを吸ってしまったとしても

必ずしもパニックになることでは

ないかもという程度のことなのかも

しれません。

人間は少しならストレスをかける方が

丈夫で長生きできるのかもしれません。

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