①とどめを刺さずもてあそべ『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』遥洋子著

上野千鶴子東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ
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なぜ、人は対立したがるのか?

世間の流れに身を任せ

淡々粛々となぜ生きられないのか?

いつも自分に言い聞かせる。

だけど…

気持ちが悪くなる。

モヤモヤとして…

「あなたは今何と戦ってますか?」

もし今、会社や学校で自己紹介があったら

相手に聞きたいことは

名前や趣味ではなく

私はそのことを聞いてみたい。

そのぐらい、人は何かと戦っている

生き物だと思う。

だからこんな本を探してしまう。

戦うなら勝ちたいから…

ケンカを学ぶって! 

本書の表題が過激。

しかも東大で学ぶことでしょうか?

著者もタレントでとても弁が立つイメージ

がある方なので

そんな人が“ケンカを学ぶ“なら

確かに東大だし上野千鶴子教授なのは

頷けます。

上野千鶴子とは

この“上野千鶴子“先生は

2019年4月に東大の入学式の祝辞で

ちょっとした話題になった方なのです。

今から30年ほど前

私もまだうる若き乙女で

村上春樹の『ノルウェーの森』を読んで

頬を赤らめていた頃😆

1988年の流行語大賞大衆賞にもなった

“アグネス論争“が勃発。

アグネス・チャンというタレントが

子連れで番組収録に来たのを

バッシングされそれを擁護したのが

この上野千鶴子でした。

ちなみにバッシングしたのは

林真理子らでした。

女性学を学ぶため東大へいく

この本では

遥洋子というタレントが“女性学”を

学ぶために母校の履修生になり

そこの教授の計らいで

切望していた東大の上野千鶴子教授の

ゼミに参加させてもらうことに

なった時

上野千鶴子が著者に課した

エッセイ風レポートなのです。

相手にとどめを刺すな!もてあそべ

著者は当時、トークショーなどで

その議論ではなくその裏側のメッセージに

言い負かされる気持ち悪さを

味わっていた。

確実に、的確に、瞬時に

相手に打ち勝つ方法を

私は探していた

私の知る限りたった一人

みごとに勝ち続けている女性がいた。

上野千鶴子だった。

著者は男性が過半数を占める

議論の場で鮮やかに女性として

いい負かしたかったに違いありません。

なので、“ジェンダー“の専門家の

上野千鶴子に頼ったのでしょう。

しかし、著者の思いとは違う反応が

返ってきたのです。

「相手にとどめを刺してはいけません。」

そのごもっともな御意見に

私は少しばかり失望した。

著者はもっと鋭く打ちコテンパンに

やっつける方法を教えてくれるのかと

思っていたのでしょう。

そんな世界であなたが

嫌われ者になるのは得策じゃない

とどめを刺すやり方を

覚えるのではなく

相手をもてあそぶやり方を

覚えて帰りなさい」

本物は違うなあと思ったことでしょう。

そして、さらに議論についても諭されます。

議論の勝ち負けは

本人が決めるものではない。

聴衆が決めます。

相手をもてあそんでおれば

勝ちはおのずと決まるもの。

それ以上する必要もない

ケンカの玄人は相手のパワーを使って

自分は楽しんで勝利ってことを

している。

それに、勝利は自分で決めるものでは

ないので勝敗にこだわることも

ないのです。

まとめます

自分の立場を悪くしてでも

勝てばいい!言い負かせればいい

というやり方は得策でないと

上野千鶴子先生は著者を諭します。

一見、一撃で相手をやっつけている

ように見える

上野千鶴子ですが

よく考えた感情的ではない

攻撃方法なのです。

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